妙に張り詰めた空気の中、自己紹介

しーちゃん、ももこちゃん、新しくうちで
一緒に暮らすことになった
ミシェルタイプの岬ちゃん。
しーちゃんのお兄ちゃんだよ。

はじめまして、雫くん、ももこちゃん。

じめまして〜v 岬さんvv

………


どしたの? しーちゃん。
ご挨拶は?

……こんにちは……
(無口な子なのかな……それとも
何か怒ってるのかな)
あの、雫くん、これからよろしくね
………

えっと、そのこちらこそよろしく
お願いします。
あ〜っと……


まぁ、立ち話もナンだから、とりあえず
座れば?
で、座ってみたわけですが……
なんなの、その微妙な距離感は?

……

……

……(なんだか板ばさみの中間管理職
の気分)……


そうだ、お茶でも飲んでゆっくりしようか、
準備してくるね!
――数分後――

お待たせ〜って、あれ? しーちゃんと
ももこは?

あ、遊びに行くって出かけていきました。

逃げやがったな……。
ごめんね、今まで一人っ子だったから
急にお兄ちゃんができてびっくりして
緊張してるだけで……
そのうち慣れると思うのよ。

大丈夫ですよ、
ぼちぼちやっていきますから。

本当にごめんね〜〜(不安っ)

しーちゃん、さっきみたいなのは
ダメだと思うよ?


…だって、何しゃべってええか
わからへんもん……

でも、挨拶くらいはしないと。
今度はちゃんと挨拶しようね。


…うん……。

大丈夫、いい人みたいだから
きっと仲良くできるよ。

初めて二人を並べてみた時、
雫が本当にうつむいてももこをぎゅっと抱いたまま
岬と打ち解けようとしなさそうな表情をしてたので
思いついたお話です。
普通に「兄弟」っぽくしようかと思ってたんですが
「人工兄弟」みたいな感じもいいかな、と。
でも、最初本当に「ヤバっ! 雫、半泣きになってる」
と思った私はかなり危ない人です。
親バカ極まれり……(苦笑)